Opus.92

LPレコードの感想など。

2016-11-01から1ヶ月間の記事一覧

リッカルド・ムーティ指揮フィラデルフィア管弦楽団 ベートーベン交響曲第3番変ホ長調作品55「英雄」

ムーティの抜群のリズム感と芳醇で暖かい弦楽器群の響きがこの演奏の水準の高さを感じさせるが、何分録音の質が悪いため聴き手がイマイチ入り込む感じにはならないのが残念。その分、弦楽器のアンサンブルの妙に冷静に耳を集中させることができる。ムーティ…

リッカルド・ムーティ指揮フィラデルフィア管弦楽団 ベートーベン交響曲第4番変ロ長調作品40

非常に切れ味があり、曲の波を追い立てるようなムーティの指揮に抜群の運動神経で応じるフィラデルフィア管の名演と言える。ベートーベンの4番はどちらかというと遅いテンポでじっくりと練り上げた演奏の方が名演として残る傾向が多いが、その対局にありな…

リッカルド・ムーティ指揮フィラデルフィア管弦楽団 ベートーベン交響曲第2番ニ長調作品36

ムーティとフィラデルフィア管によるベートーベンの全集。すべてデジタル録音で、ボックス番号がEX 157 7 49487 1。ドイツプレス。EMI。1枚目:5番、1番(1985年録音)2枚目:2番(1987年録音)、4番(1985年録音)3枚目:3番(1987…

エーリッヒ・ラインスドルフ指揮ボストン交響楽団 ベートーベン交響曲第3番変ホ長調作品55「英雄」

第1番、第2番と続けて聴くと判るが、またまた録音条件が違うようだ。ボストンシンフォニーホールの有名な残響感が特に強く感じることは無い。ただ、曲が進むと、不思議とそれが何かモノラル録音の様な朴訥とした簡素な音の圧力となって迫ってくる。その荒…

エーリッヒ・ラインスドルフ指揮ボストン交響楽団 ベートーベン交響曲第2番ニ長調作品36

第2番になると急に音の輪郭がはっきりとしてくる。聴く方の耳がRCAの音に慣れてきたのかも知れないが、少なくとも第1番とではマイクのセッティングが異なるようだ。ボストン交響楽団の表現力の強さというか確実な音への当たり方をラインスドルフが的確に演…

エーリッヒ・ラインスドルフ指揮ボストン交響楽団 ベートーベン交響曲第1番ハ長調作品21

ボックスカタログ番号はSJA 25 041-R/1-7。RCA,ドイツプレスの7枚組。1962年から1969年にかけて録音したベートーベンの全集。中古レコード市場であまり見かけることは無い。 1970年のベートーベン生誕200年という、いわゆるベートーベン…

カール・ベーム指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 モーツアルト交響曲第29番イ長調K201

ボックスカタログ番号は2740 268、3枚組で西ドイツプレス盤。 ベームがベルリンフィルとモーツアルト全曲を録音したのが1959年から1968年にかけて。その後1976年から1980年の晩年にこのモーツアルトの録音をウィーンフィルと残した。比較さ…

ラファエル・クーベリック指揮バイエルン放送交響楽団 ベートーベン交響曲第9番ニ短調作品125「合唱」

いよいよこの全集も最後。1975年1月のミュンヘンでの録音。手兵バイエルン放響で第9をあてたDGG社、クーベリックの期待度はもちろん、聴き手も期待度が大きいのだが、どうも録音条件が上手く設定されておらず、バランスが悪い。マイクの配置に問題があ…