Opus.92

LPレコードの感想など。

2016-12-01から1ヶ月間の記事一覧

グラモフォン誌 2004年8月号から

ティーレマン ベルリン・ドイツ・オペラを辞任 2007年まで(1997年から)の契約であったが、ティーレマンが要求していた財政支援を断られたため、抗議の辞任となった。(記事終わり) スコティッシュ・オペラ 大量解雇 財政難に喘ぐスコティッシュ・…

グラモフォン誌 2004年5月号から

バレンボイム シカゴ交響楽団の音楽監督を2006年10月に退任。 バレンボイムの任期は15年。CSOの商業的活動(non-artistic activities)と彼の音楽方針が合わなかったとした彼のコメントを出した。CSOとは1969年から続き翌1970年には既に指揮…

エーリッヒ・ラインスドルフ指揮ボストン交響楽団 ベートーベン交響曲第9番ニ短調作品125「合唱」

とうとうこの全集も最後。第1楽章。時間幅を持った重厚な響きを印象的に聴かせながら、各セクションの対比が効果的に際立つ演奏はラインスドルフならでは。色々な音があちこちから聴こえ重なり合ってくる様は、この曲の複雑な構成を物語っており圧巻ともい…

エーリッヒ・ラインスドルフ指揮ボストン交響楽団 ベートーベン交響曲第8番ヘ長調作品93

ここまで聴いてくるとラインスドルフの語法をたっぷりと理解することができるため、それが第8番の演奏をより魅力的なものにしてくれる。冒頭から素晴らしい和音を聴かせた後、淡々と演奏が進むところは相変わらずであるが、その丹念に計画された表現を積み…

エーリッヒ・ラインスドルフ指揮ボストン交響楽団 ベートーベン交響曲第7番イ長調作品92

ラインスドルフ劇場のような1楽章。ただし劇場といっても観客は興奮して立ち上がっている訳ではなく静かにラインスドルフの世界観に浸るという感じ。「舞踏の聖化」(ワーグナー)、「リズムの神化」(リスト)、「他のいかなる曲よりも精神的疲労を生じさせる…

エーリッヒ・ラインスドルフ指揮ボストン交響楽団 ベートーベン交響曲第6番ヘ長調作品68「田園」

今年のロンドンは12月に入って少し暖かくなってきた。折角の土曜日だが雨が続いており、午前中は毎年恒例の日本食材店のセールに繰り出したが、午後はイマイチ外出する気にもならない。冬至も近づきますます暗くなってきておりレコード鑑賞には充分な環境…

エーリッヒ・ラインスドルフ指揮ボストン交響楽団 ベートーベン交響曲第5番ハ短調作品67「運命」

第4番に続けて、レコード盤を替えることなく第5番の1楽章が始まったのでそのまま聴いている。非常に冷静であくまで音の純粋な響きを聴かせる。特に、劇的な盛り上げ方をする訳でも無く、淡々と音楽が進むのではあるが、それは間違いなく語りかけてくるよ…

エーリッヒ・ラインスドルフ指揮ボストン交響楽団 ベートーベン交響曲第4番変ロ長調作品60

長い間、ムーティ、フィラデルフィア管の全集を聴いていたが、久々にラインスドルフの録音に戻ると、ムーティのEMIの録音の悪さが余計に感じられる。確かRCAの録音状態も良い訳では無かったはずだが、非常にまともな録音に感じられる。 ムーティと比べて、同…

リッカルド・ムーティ指揮フィラデルフィア管弦楽団 ベートーベン交響曲第9番ニ短調作品125「合唱」

1988年の録音。音楽の構成が素晴らしくムーティの音楽解釈の巧さがよく出ている。明快なリズム感とそれに追随する弦楽器群とティンパニの絡みは1、2楽章ととても面白く飽きさせない。第3楽章の弦楽器の美しく時間をたっぷりと蓄えた響きは期待通りで…

リッカルド・ムーティ指揮フィラデルフィア管弦楽団 ベートーベン交響曲第8番ヘ長調作品93

相変わらず録音がイマイチではあるが、ムーティ的な音楽が満載となっており、この曲の明るさと、複雑さとの相性が面白い。かなり野心的な演奏でもあり、音の密度がかなり濃く出ている。特に低弦部分を充分に鳴らせておりフィラデルフィア管ならではである。…

リッカルド・ムーティ指揮フィラデルフィア管弦楽団 ベートーベン交響曲第7番イ長調作品92

ムーティの冷静に隅々まで計算しつくされた音楽への意識は、冒頭から強く感じられる。フィラデルフィア管もそれに時間的余裕を充分に持ちながら対応しているところに当時のレベルの高さを伺うことができる。 圧巻の第1楽章に続き、第2楽章の弦楽演奏の微妙…

リッカルド・ムーティ指揮フィラデルフィア管弦楽団 ベートーベン交響曲第6番ヘ長調作品68「田園」

フィラデルフィア管の重低音の快い響きと充実した音楽の流れが感じられる。1987年の録音ながら新鮮な雰囲気を感じさせるところがムーティらしい。特に柔らかい響きをポンと置くようなタッチは独特である。なかなかこの曲を面白く味わせてくれる録音に出…