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Opus.92

LPレコードの感想など。

エーリッヒ・ラインスドルフ指揮ボストン交響楽団 ベートーベン交響曲第8番ヘ長調作品93

ここまで聴いてくるとラインスドルフの語法をたっぷりと理解することができるため、それが第8番の演奏をより魅力的なものにしてくれる。冒頭から素晴らしい和音を聴かせた後、淡々と演奏が進むところは相変わらずであるが、その丹念に計画された表現を積み重ねる手法から、1楽章は意外とトゥッティで鳴っている部分が多いことに気づかされる。この曲の演奏が難しいとされる所以かも知れないが、オーケストラのバランスを巧みに制御できるラインスドルフ、ボストン響の聞かせどころとも言える。2楽章では引き続き巧な木管と弦楽器のレベルの高い掛け合いを聴かせて、あっという間終わる。3楽章ではボストン響のソリスト達の巧な表現力に感服させられる。それでいて室内楽的という訳ではなくきちんとシンフォニーとしての響きを蓄えている。4楽章では非常に細かいパーツを職人芸の様に積み重ねるラインスドルフの技が冴えわたり、こんなに多くの部品が組み合わさっていたのかと驚かされる。名演である。