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Opus.92

LPレコードの感想など。

バーンシュタイン指揮ニューヨークフィルハーモニー管弦楽団チャイコフスキー交響曲第5番ホ短調作品64

同ボックスのチャイ4の興奮がさまやらずそのまま5番を聴いている。冒頭のクラリネットのソロの暗く深い陰影から始まる。全体的に縦横無尽にテンポを操りながらも低音弦楽器の厚さを印象的に使いながら、重苦しいくも暖かい雰囲気を見事に作り上げている。2楽章の冒頭はまさに遠くまで見通せる大海を眺めているような壮大なスケールである。レニーを聴くといつも感じるが、いろいろな情景を聴き手に感じさせる絶妙な距離感を持たせてくれる。彼のオープンな音楽的性格によるものか、語り手として語りすぎるぐらいのサービス精神の表れか?

4楽章に入ると、各楽器の音の置き方がより繊細なものとなり、精神が研ぎ澄まされてくるため、聴く側はその音が置かる瞬間瞬間に引き込まれる。NYPOも、レニーの次の指示がどうであるかは充分に理解しており、演奏に余裕と積極性を感じさせる。

演奏会でこんな演奏を聴かされると、聴衆はたまらないだろう。